辞書に書かれていない意味の方がよく使われている。
英和辞典には実際に英語圏で使われている意味が書かれていないものが数多くあります。以下に例を挙げてみます。
Upsetはネイティブスピーカーがとてもよく使う言葉です。
Upsetを英語の辞書で調べると、ひっくり返る、転覆する、動揺させる、困らせるなどの意味が書いてあります。
間違ってはいませんが、どうもしっくりきません。
実際は誰かが怒っている時や泣いている時によく使います。
怒りの悲しみの程度も様々です。腹を立てている時、拗ねている時、イラっとしている時など。
これらの意味は辞書に載っていません。
She is upset.
この文の最も近い日本語に訳すと、
「彼女は感情的になっている。」
になると思います。
She is upset.だけ聞くと、彼女が怒っているのか泣いてるのかはわかりません。感情的になっているという日本語も同じように怒っているのか泣いているのかわかりませんね。
話を聞いている側は、だいたい文脈でどちらか判断しますが、分からない場合はどちらなのか聞くこともあります。
Sickは英語の辞書に
病気の、病人たち、吐きそうで、むかついて、吐いて、むかつくような。
などと書いてあります。
間違いではありませんが、よく使う意味は他にあります。
I'm sick. 体調が悪い。(病気ではなくとも)具合が悪い。調子が悪い。
I'm feeling sick. 気持ちが悪い。(吐き気のする気持ち悪さ)
You are sick. お前病んでるな。お前頭おかしいんじゃないか。
I'm sick of it. 飽きた。うんざりした。嫌になった。
I'm sick and tired of it. もう飽き飽きした。
これらの表現は日常的にとてもよく使います。
辞書に載っている意味よりも載っていない意味の方が実際によく使われているというのは困りますね。
他にもこのように辞書に適切な意味が掲載されていない言葉が多々あります。
また、「カタカナ英語には気をつけろ」にも書きましたが、トローチなど英語圏で使われていない単語が辞書に掲載されているので、英語として使えると勘違いしないよう気をつけることも必要です。
辞書の意味を信頼し過ぎず、たくさんの例文を読んだり聞いたりして、言葉の意味というよりイメージを感覚的につかみ取ることが最も良い英語の習得方法です。
サンドイッチ英会話で学習すれば、たくさんの例文で一瞬で文を組み立てるトレーニングをしながら、単語のイメージをつかみ取れるようになります。
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